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〒891-4208屋久島町口永良部島379-1

 エラブオオコウモリの生態調査 


「えらぶ年寄り組」は、
エラブコウモリの現状が心配で、島民による調査・観察を始めました。
2014年~2017年、2019年度の、環境省グリーンワーカー事業 を受託し、
動植物の生息・生育調査をしました。
下記は報告書です。


2020年4月5日 2019年度の環境省事業          
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「エラブオオコウモリ保全推進事業」報告書





写真提供:毎日新聞社 野田 武さん 2017年5月撮影



左の写真は 金岳小・中学校にある剥製です。















   下の写真は、大沢夕志・啓子ご夫妻の撮影です。
















 2014年度報告書2015年度報告書2016年度報告書2017年度報告書 


エラブオオコウモリの調査・保護の方針
1)金岳小・中学校校庭ワシントンヤシでの頭数計測
2)他に、コウモリが飛来する樹木での頭数計測
3)ペリット観測
4)エサとなる樹木の植樹、絡まる蔦類の除去
5)機会があれば、全島での飛翔数の計測
6)調査・保護の手法などは、専門家・研究者の皆さんの助言の下に行う

協力していただいている研究者の皆さんは、
船越 公威さん(鹿児島国際大学・教授)、国崎 敏廣さん(鹿児島市)、大沢 夕志・啓子ご夫妻(埼玉県)です。



干満潮、日の出・日の入り、月齢
 と、気象の情報はここです。

 2016年 オオコウモリ調査の結果 

昨年の噴火後、久々にペリット調査を再開しました。噴火前も、U地点では通年にわたってペリットが観察されていました。
噴火の影響を心配したのですが、U地点(神社下坂道)でのペリットは、これまでと変わりないようです。









 ペリット調査 2016年

まとめ表1 ペリットが見やすい被植樹と時期

被植樹

位置

路上観察に適した時期

採餌時期

船越・國崎ら38

備考

シマグワ

F学校上T字路

4月下旬~5月中旬

④⑤⑥     ⑩⑪

 

イヌビワ

Jかどん口

6月中旬~下旬

②③④⑤  ⑦⑧⑨

 

 

F学校上T字路

5月上旬~6月下旬

 

 

 

JJ新村坂

6月中旬~7月上旬

 

 

 

S温室上

6月中旬~6月下旬

 

 

ヒゲモモ

ZZ夕景手前

6月下旬~7月上旬

嗜好性が強く、警戒心

 

Q大山畑

7月上旬~7月下旬

 

なく採餌する。

アコウ

A学校入り口

2月下旬~3月下旬

③④⑤⑥⑦⑧⑨

同じ木でも結実時期が年により変化する。

 

AA大塚宅前

2月下旬~3月下旬

 

 

マルバグミ葉

U神社坂下

10月下旬~11月上旬

2月下旬~4月中旬

 

 

ガジュマル

 

 

⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪

道路から奥まって立地するので、観測しにくい。

<注>熟果採餌の時期を掲載した。2014年~2017年GW事業データを中心にまとめた。



まとめ表2 オオコウモリ個体が見やすい被植樹と時期

被植樹

位置

観察に適した時期

備考

シマグワ

T発電所

4月下旬~5月中旬

 

 

F学校上T字路

5月上旬~6月下旬

 

 

Jかどん口

5月上旬~6月下旬

 

ヒゲモモ

ZZ夕景手前

6月下旬~7月上旬

嗜好性が強く警戒心なく採餌する。

 

Q大山畑

7月上旬~7月下旬

2mくらいの至近で観察できる。

マルバグミ葉

U神社坂下

1月下旬~3月中旬が最適。10月下旬から11月上旬も可能。

1mくらいの至近で観察できる。

ワシントンヤシ

XX金岳小中学校

5月~10

滞留は多いが、高い場所に留まるので観察しにくい。

2014年~2017年GW事業データを中心にまとめた。





表   ペリット調査の定点観測結果 (2016年)

<注*>観測場所の英文字は、下図の地点を示す。
<注**>天候・月齢などは、日中の記録は前日、夜間は前日の気象データを記載した。
<注***>A地点は車の往来が多く、「約」としたのは、概算のペリット数



 2015年 調査の結果 


2015年度も、環境省グリーンワーカー事業 を請け負って、調査を始めましたが、噴火で中断しました。
    2015年度報告書をアップしました。

 2014年 調査の結果 


2014年度に環境省
平成26年度グリーンワーカー事業 「口永良部島における動植物の生息・生育状況把握事業」を請け負って、
調査を行いました。

           2014年度報告書はこちらです。

 

  これまでの調査では、ペリットからガジュマル、アコウ、クワ、イヌビワ、モモなどの果実が確認しました。マルバグミの葉のペリットが一年を通じて見つけることができます。また、モモの実は好んで採餌するようで、一晩でほとんどの実が食べられるケースも観察されました。船越らの調査結果と同様です。
タブの実やアカメガシワの花に由来すると思われるペリットを発見しましたが、船越らの被食樹リストにはないペリットであることが興味ある点です。。


ここでコウモリに出会えます

GPSを利用して、「コウモリ見どころ地図」を作成しました。


上の図に記した木々は、ペリットが見つかりやすい場所(コウモリが夜間に果実や葉を食べている木)です。
5月は、クワの実を食べることが多くなりますから、クワの木を目当てにすると、オオコウモリに必ず出会えます。
学校のワシントンヤシと違って、クワの場合は木を選ぶと1m~3mの距離で観察できます。

お奨め:23時ごろの、発電所フェンス際のクワと十文字の西方、西之湯分かれ道までのクワがお奨めです。
    6月中旬は、ももの木で、確実にコウモリに出会えます。

表  ペリットが見つかりやすい月

ペリット

1
2 モクタチバナ、アコウ青果
3 イヌビワ
4 アコウ熟果
5 シマグワ
6 ガジュマル
7 イヌビワ
8 ガジュマル
9 オオイタビ
10 ハマヒサカキ
11 ホルトノキ
12 マルバグミ熟果
通年 マルバグミ葉、イヌビワ青果

船越らの2003年報告書を参考に作成しました。
希望者には強力な投光器をお貸ししますので、コウモリ発見にチャレンジしてください。


 中学生の観測を紹介します。

島の中学生が、エラブオオコウモリの定点観測をしました。

◆観測 森 一蕗(もり いちろ)君(金岳中学校1年生)
      観測場所は、学校の肯定にあるワシントンヤシです。

2013年以前の調査結果


2013年 エラブオオコウモリにかかわる活動
月日 時間 観測場所 頭数 観測内容 備考
12月3日   学校上坂道のヘアピンカーブ   ヤブニッケイのペリット サンプル採取
12月2日   学校上坂道のヘアピンカーブ   ヤブニッケイのペリット 写真撮影
12月1日   神社坂道   マルバグミ葉のペリット 目視
11月23日   墓場坂道の中間   ハマヒサカキのペリット、5個 サンプル採取
11月7日   神社坂道   マルバグミ葉のペリット、約20個 目視
10月29日 1830 発電所方向から前田へ 2 オオコウモリの飛翔 目視
10月26日 2030 森家ガジュマル 1 1頭がお寺から学校方向に飛翔 目視
10月20日 1830~1930 温泉上のT字路 マルバグミ葉のペリット、約50個 目視
10月17日 1830~1930 西の浜入口 ガネブのペリット 目視
10月14日 1830~1930 学校ワシントンヤシ 飛来・通過2頭 目視、投光器で照射確認
10月2日 18:20~20:00 学校ワシントンヤシ 18:20~19:20に、飛来・通過34頭、うち1頭がヤシ#3に止まった。~20:00ヤシ#3に5~6頭が止まる。 目視、投光器で照射確認
9月28日 21:22 森家ガジュマル 1頭が森家ガジュマルに留まりガジュマルの実を採食、2頭旋回 目視
9月23日 18:45~19:15 学校ワシントンヤシ 飛来、滞在なし。 目視、投光器で照射確認
9月21日 21:00 森家ガジュマル 1 1頭が森家ガジュマルに留まる 目視
9月19日 神社下 ペリット、神社下マルバグミ サンプル採取
9月13日 神社下 ペリット、神社下マルバグミ 目視
8月29日 1915~1945 学校ワシントンヤシ 飛来3頭、滞在もなし。 目視
8月27日 ペリット、神社下マルバグミ・発電所上ガジュマル 目視
8月26日 1951 森家ガジュマル 2頭が森家ガジュマル旋回 目視
8月22日 2234 本村 2頭が森家ガジュマルに留まる 目視
8月21日 2000 小中学校ワシントンヤシ 飛来、滞在もなし。 目視
8月20日 2122 本村 1頭森家ガジュマルから学校方向へ 目視
8月20日 ペリット、神社下マルバグミ、三叉路下オオイタビ・ガジュマル
7月31日 1130 本村・三浦港 アコウ・オオイタビ・イヌビワ・グミのペリット 写真撮影
7月27日 1630 本村・三浦港 アコウ・オオイタビ・イヌビワ・グミのペリット 写真撮影
7月19日 1500 本村 アコウ・オオイタビ・イヌビワ・グミのペリット 写真撮影
7月18日 1500 本村 イヌビワのペリット サンプル採取
6月27日 600 本村 ガジュマルのペリット 写真あり
6月24日 2145 森さん宅のガジュマル 2 寺から飛来
6月18日 2000- カドン口、西の浜入口 イヌビワの木に、1頭止まっていた。目の前で観測。
6月17日 2010-2030 学校ワシントンヤシ 2 815から825までの10分間で、4頭が止まる。①2頭、③1頭、④1頭、投光器で照射し計測 飛来、上空旋回は20数頭あるも止まらず。
6月7日 2000 山本さん宅ガジュマル、発電所上、マルバグミのペリット
6月7日 2157 森さん宅のガジュマル 2 学校から飛来
5月28日 ペリット観察 写真あり
5月23日 2100 森さん宅のガジュマル 1
5月23日 1955-2015 学校ワシントンヤシ 2 投光器で照射し計測
最大2頭、③2
上空飛来は10頭程度、内2頭が留まる
5月22日 1955-2015 学校ワシントンヤシ 3 投光器で照射し計測
最大3頭、⑦2、⑨1
上空飛来は15頭程度、内3頭が留まる
5月22日 2050 本村-十文字の中間、クワ 0
5月22日 2055 大山さん畑の前、クワ 0
5月4日 2000-2015 学校ワシントンヤシ 10 投光器で照射し計測
ヤシNo①で5頭、②で4頭、③で1頭
5月4日 2055-2100 学校ワシントンヤシ 13 投光器で照射し計測
ヤシNo①で3頭、②で5頭、③で5頭
5月4日 2023 本村-十文字の中間、クワ 2 投光器で照射し計測
クワAで2頭
5月4日 2035 大山さん畑の前、クワ 2 投光器で照射し計測
クワAで2頭
3月19日 1830-2000 学校ワシントンヤシ 1 ヤシへの飛来なし。
上空を通過1頭
(18時56分、南西から北西へ)


◆2012年10月25日
頭数をカウントしました。報告です。



◆2012年10月3日
エラブオオコウモリの頭数をカウントしました。

2012年10月3日、金岳小・中学校の校庭にあるワシントンヤシでエラブオオコウモリの最大頭数を計数しました。島民や学校の先生方や子ども達、総勢20人に協力していただき、楽しい観測会でした。
18時00分~20時00分までの観察し、合計19頭を確認しました。ご指導いただいている鹿児島国際大学の舩越公威先生からは、「最大頭数19頭とのことで、ある程度個体群が維持されているようで安心しました」とのメッセージをいただきました。
簡単な報告メモです。


 協力していただいております 


協力していただいている専門家・研究者の皆さんをご紹介します。

鹿児島国際大学の 船越 公威 教授 や 国崎 敏廣 先生による、エラブオオコウモリの生態研究が、1980年代から続けられています。
船越研究室ホームページ<Q&Aコーナ>での、研究紹介を引用します。

Q 船越公威先生の専門分野・研究概要について教えてください!
A 文系の大学にあって異色の研究を行っており、哺乳類(特にコウモリ類)を対象に野外調査と飼育実験をしています。野外で生態や行動を観察しながらデータを集めるとともに、飼育下では研究手法も学生と一緒に考えながら、個々の現象の評価と実証に努めています。 常識にとらわれることなく、自由な発想で研究する中で、新たな発見もあります。目下研究中のコウモリがこの写真のコテングコウモリです。
アカメガシワトラップ法で捕獲に成功しました。哺育期以外は、雌雄とも単独生活であることもわかりました。


埼玉県の大沢 夕志・啓子ご夫妻も、オオコウモリの研究を続けておられます。2010年には、口永良部島で、講演していただきました。

大沢さん撮影
大沢さんのHPは、「オオコウモリの世界へようこそ」は、
http://www2r.biglobe.ne.jp/~fruitbat/